半年でやめたので、前職で特質すべき「実績がない」ため困ってる。あるいは、サポート業務ばかりをしていたので、自己PRをどうしたらよいのか悩んでませんか?
第二新卒の面接では前職の経験や実績を少しでもアピールしたいですもんね。
実績ないならどのように自己PRすればよいか、大手企業の中途採用面接に15年以上たずさわっている「はれきち」が採用側の立場で教えていきます。
- 実績ないとはどういうことか
- 採用者が実績を重要視しない理由
- 実績ないなら業務の工夫や取り組む姿勢を説明するとよい
- 実績ない場合の自己PR例文
- 採用者が自己PRで見ているポイント
この記事をよむと、採用者側としては第二新卒の面接だと実績ある方が少ないため、実績がなくても実は気にならないことがわかります。ただ、面接官の印象をよくするため、実績ない場合でも前職の「業務の工夫」や「取り組む姿勢」を自己PRに盛り込むとよいことがわかるでしょう。
実績ないとはどういうこと
そもそも実績ってそんな大事なの?
「実績ない」とは前職で特段アピールできることがないということです。やはり就職において、「実績ない」より「実績ある」の方が有利ですもんね。
<実績ないのイメージ>
・新卒入社したが、即効でやめたので何も習得していない
・アルバイトでもできる仕事内容だった
・サポートメインの楽な業務だった
一般的に実績ないとはアピールできる経験がなかったことを指しています。
実績「ある」と「ない」の違い
実績あるとはアピールできる経験のことをいいます。当然実績があれば、転職活動において有利に働きます。
例えば、あなたが採用側の立場なら、双方とも同じ25才と仮定したらどちらの人材を登用しますか?
実績ある | 実績ない |
---|---|
年間実績 3000万 部内20人中3位 年間目標 2000万 達成率150% 新規営業チームのリーダー 部内会議の進行役 OJTのトレーナー | アルバイトでもできる単純作業 ルート営業に同行 電話受け 新人研修に参加 | 入社してすぐ辞めた
面接をする前に実績をみれば、どんな人物なのかだいたい想像できますよね。それぐらい実績ってインパクトがあるのです。
つまり、実績はあなたの経験値を成績表にしたようなものととらえてください。
実績ないとは成績表がないとイコールなのです。
実績ないとダメなのか
やはり実績ないと就職はむずかしいのでしょうか?
そう考えると実績ないとダメとなってしまいますよね。でも安心してください。
第二新卒の面接において、実績はさほど重視されません。入社して、1~3年でとびきりの成績を出すのは至難なのわざなのです。先ほどの表の「実績あり」のようなアピールはほんと稀といえます。
ただし、30代、40代の転職となれば、実績や経験は面接でもっとも重視されます。会社は即戦力としてとらえているので、育てて一人前にする概念がないからです。
第二新卒では実績が重要視されません
採用者が実績を重要視しない理由
採用者が実績を重要視しないのはいくつか理由があります。
私も第二新卒の面接では重要視していません。重要視していないので「実績ない」からといってマイナス評価となりません。
<実績を評価しない理由>
- 社歴が浅いため経験が少ない
- 責任ある業務は任されない
- 自分だけではなく上司の力が大きい
社歴が浅いため経験が少ない
実績=経験値の成績表なので、社歴が浅いと経験値を増やすことができません。第二新卒だと新卒入社し1~3年で退職することになります。仮に1年でやめたとしたら、業務全体を把握することすら難しい状況です。ほんと名刺の渡し方、電話の受け方、挨拶の仕方など社会人の基本的マナーのみの習得で終わるだけになります。
第二新卒は社歴が浅いことが前提なので、実績を重視されることはありません。もちろん、社歴が浅くても仕事ができれば、チームリーダーや班長を任されることがあれば、加点として評価されるでしょう。
責任ある業務は任されない
新卒入社した社員に責任ある業務を任すことはありません。失敗しても問題ない、あるいはダメージが少ない案件しかか任されないのです。ひとつクリアしたら、次のステップ、またクリアしたら、次のステップというように、階段を上がるように着実に経験を積ませます。
特に20代の前半だと責任ある業務は任せてくれないでしょう。だから第二新卒の面接では実績は重要視されません。
考えてみてください。
普通の会社に新卒が入って、すぐ大活躍したらそんな簡単な仕事があるのかってなりますよね。そして、今までの上司は何をしてるんだってなります。まあ、そんな会社は長続きしないでしょう。新人でも大活躍できるということはノウハウが少ないとなりますからね。すぐ真似されて終わりです。
自分だけでなく上司の力が大きい
新卒ですぐに、自分だけの力で新規営業するとか、アルバイトやパートを束ねて運営するのは困難です。よい実績を上げたとしても、自分だけでなく上司の力が大きいのです。
- 上司がおぜん立てしてくれた
- 上司がレールを敷いてくれた
- 上司の数字をもらった
- 上司の指示通り動いただけ
- 上司のサポートを受け現場を任された
このよう上司の力なくして、数字や実績は残せません。
極たまにすごい数字や実績を書いてくる方がおられますが、よくよく話を聞くと自分だけでなく、上司やチームの力が大きかったことがわかります。
実績ないなら前職の工夫と取り組む姿勢を説明するとよい
実績ないなら素直に「実績はありません」と答えた方がよいのでしょうか?
実績が評価されないからといって、全く何も伝えないのはもったいないです。少しでもよい印象を残したいですから。
ただ、「前職はサポート業務が中心でした」、「ルート営業に同行してました」だけ伝えても何の評価や加点もされません。
サポート業務が中心で何も実績としてアピールできないなら、「業務での工夫」や「何を考えながら仕事をしていたか」を説明すると面接官への印象がよくなります。
例えば、サポート業務でしたが、営業がプレゼンする際に、お客様が理解しやすいよう構成を変更したり、付せんを貼って重要なポイントをわかりやすく伝える工夫をしていました。常にお客様の立場で見やすい、わかりやすい資料作成を心掛けていました。
このように大きな実績がなくても「どのように考えて業務に取り組んでいたか」を伝えれば、立派な実績となります。そうすれば、加点をもらえるでしょう。
例えどんな状況でやめたとしても、「業務での工夫や取り組む姿勢」を伝えると印象がよくなります。
実績ない場合の自己PR例文
アピール実績がない場合の自己PR例文を参考に組み立てていきましょう。
半年でやめた場合
半年でやめた場合、あるいは数ヶ月でやめた場合でも何を考えて業務に取り組んでいたかは伝えた方がよいでしょう。
そうじゃなければ、気に食わなかったらすぐやめる性格だという印象だけが残ってますからね。
考慮するポイント
- 経験値が少ない
- 任された業務が少ない
- 長く勤める気構え
<例文>
前職での経験は少ないですが、上司と同行営業する機会が多く、接客について厳しく教えられました。こちらの要件を伝えるのではなく、相手の要望をしっかり聞き出すことが大事だと教わりました。お客様が何を考えているのか、理解した上で提案するように心掛けました。御社の顧客対応に関しまして、さらに聞く力を磨いて貢献したいと考えます。早く一人前となり、部下にもしっかり教えられる立場となりたいです。
アルバイトでもできる単純作業の場合
単純作業の場合も業務の工夫を伝えた方がよいです。例えアルバイトと同様の仕事でもかまいません。
ライン作業に入ってひたすら、トッピングや組み立てでも何を考えながら仕事をしていたか、どんな工夫をしたかを伝えるとよいです。
<考慮するポイント>
- 誰でもできる単純業務
- アルバイトの違い
- 品質重視
食品の製造ラインで最終工程のトッピング作業に従事していました。トッピングをミスすると前工程からやり直す必要があり、ロス率が高くなります。正確かつ速さが要求されるため、手元に何をどれくらい置くのか常に気を配っていました。自分だけではなく、周囲の在庫状況にも気を配り、ラインがスムーズに流れるようにしていました。御社で働く際にも周りの状況を把握し、品質に力を入れていきたいと考えています。
派遣、契約社員の場合
派遣、契約社員、フリーターは正社員ではなく責任がないため、「実績ない」と同等の扱いとなります。ただ、こちらも同様に業務の工夫や取り組む姿勢をアピールしてく必要があります。
<考慮するポイント>
- 正社員ではない
- 責任感をアピール
- 向上心をだす
雇用契約上、契約社員でしたが任された業務は最後まで完遂することができました。繁忙期には残業し、一日も休まずやり遂げることができました。与えられた業務では生産性を上げるため、ムダな工程(動き)を見直し、改善に結びつけることができました。御社でも生産性向上に努め、早く責任ある役職につき貢献したいと考えています。
採用者が自己PRで見ているポイント
第二新卒では前職の実績がなければ、業務の工夫や取り組む姿勢を説明する必要があります。その際、自己PRで注意すべき点がります。
自己PRに学生時代のアルバイト経験やサークル活動を盛り込むまないことです。中途採用は社会人経験をしていることが前提となっています。自己PRで学生時代までさかのぼってもアピールにはならないので気をつけましょう。
さて、私が第二新卒採用で注意深く見ているポイントを教えます。
<採用者が自己PRで見ているポイント>
- 業務に関心を持っているか
- 長く続けてもらえるか
- 部や課に入れて他のメンバーと上手くやっていけるか
自己PRには「業務のどこに関心、興味を持ったか」、「どうなりたいかのビジョン」、「コミュニケーション力や積極性をアピール」を入れると印象がよくなります。
どの業務に関心をもったか
どんな業務に関心や興味をもったか伝える必要があります。なぜならこの部分は志望動機につながる大切なポイントだからです。
自動車メーカーに転職するのに、「車を作ることに関心がある」では当たり前すぎるのと抽象的でアピールになりません。
会社の理念や活動方針などポイントを絞り、具体的に説明すれば説得力が増します。
例えば、電気自動車の普及率を上げる活動に関心をもった。具体的には○○や◇◇の活動を通じて、環境配慮型社会の構築を目指していることです。
採用者は数ある求人の中から選んだ理由を聞きたいです
長く続けられるか
第二新卒なので数年あるいは1年持たずに退職していることになります。採用者は入社させてもまた辞められるのではないかと常に思っています。
この部分を払しょくさせなければなりません。
前職をやめた理由を適切に伝え、この会社に就職できれば、どんな経験をしてどうなりたいのか伝えなければなりません。ビジョンを示すことができれば、目先ではなくその先を見据えていることになるからです。
他のメンバーとの協調性
個性が強すぎる自己PRは協調性をみだす原因となります。組織はチームで活動することが多いため、協調性がないと必ず人間関係がうまくいきません。やめる原因のトップは人間関係なので、コミュニケーション力や協調性があることを自己PRに組み込むとよいでしょう。
まとめ
新卒入社し、すぐやめたり、単純作業やサポート業務だとアピールできる実績がないと悩みます。しかし、第二新卒採用において、社歴が浅く経験が少ないため飛びぬけて、自慢できる実績は作れません。採用者はよくわかっているため、実績がなくてもマイナス評価としません。
ただ、自己PRで少しでもよい印象を与えるには、実績がなくても「業務の工夫」、「取り組む姿勢」を伝えるとよいでしょう。
採用者が見ているポイントは、①業務への関心度、②長く勤めらえるか、③他のメンバーとの協調性です。このポイントを全て押さえた自己PRはむずかしいかもしれませんが、少しでも取り入れると面接官への印象がよくなります。
第二新卒において、実績は重要視なれないため、業務の工夫や取り組む姿勢をアピールすれば加点につながるでしょう。